散開星団
hχ 散開星団 (ペルセウス座二重星団),4.4等,7300光年

右(東)がh,左(西)がχ(カイ)で、それぞれNGC884および869です.
1999,11,04; 22:15, 大宮市
GPD赤道儀,Borg-125ED,CV-16LII (MUTOH),0℃,60sec,X=Y=3

もともと双眼鏡で眺める対象ですから,冷却CCDで撮るならもっと f の短いカメラレンズ(135 - 200mm程度)の方が良いと思いますが、Pyxisで導入したら、いきなりCCDの視野に入って仕舞いました.
これは生まれてからまだ450万年の若い星団ですが、紀元前2世紀には存在が認められています.つまり,全体として一つのボーッとした星のように見える(勿論、裸眼で)が、星ではない,と言う訳です.
望遠鏡で観ると,一目で二重星団と判りますが,ところどころに星数が少ないところもあり、それは暗黒星雲に遮蔽されている為と言われています。この画像でも明度を調節すると,そのようにも見えます.いずれにせよ,南九州を除き一年中地平線に沈むことなく,観望しやすい見事な星団の一つです.

M45 (Pleiades星団,すばる):牡牛座, 1.4等, 410光年

われわれが住んでいる銀河系宇宙にある散開星団の一つです。清少納言が「星はすばる」と枕草子で書いたのが有名です。和名は「すばる」ですが、「プレアデス星団」とも呼ばれます。
左の2枚は同一の画像ですが、上は赤を強調、下は青を強調してやや拡大したものです。
1999, Oct, 11, 21:51,大宮市: Zuiko-135mm (F2.8//絞り4.0), Mutoh CV-16LII, 30sec x 3 (RGB), -10°C, X=Y=2; GPD赤道儀 (Pyxisで追尾).
中央付近最も大きい星がアルシオーネ (すばるの最高級車の名前にもなっている).その右下の小さな白い星がメローベで実際はこの付近は青いガス雲で覆われている.
Sterope を除く 6個の恒星は肉眼でも識別可能で、この羽子板の柄の左から2番目にある Alcione (2.9等) が最も明るい。アトラスとプレイオネ (左の二つの恒星で、上の画像では一つに見える) を両親とする7人の娘です。
Alcione は長姉(または一説では末娘)です。母親である
Pleioneは変光星 (規則的または不規則に明るさが変化する恒星) だそうです。その下に見える夫の Atlas とともに右方の7人の美しい娘達をつつましく見守っています(下図)。
実際古代アッシリアの彫刻では7人の娘達の星が刻まれており、古代ではすべて肉眼で見えた、という説もあるそうです。

すばると言えば、青っぽい星の集団というイメージがありますが、その周辺には結構赤い星が多数見られます。例えば、中央上の SAO 76208 という6.8等星のスペクトル型はK5でかなり赤っぽい恒星に属します。実際写真でも結構赤く写っていますが、決してノイズではありません。

アルシオーネ(おうし座,3.0等)

Canon EF 300mm, F2.8 + Canon EOS Kiss DG (非改造),ISO200,30 sec (3枚 Conposit)
2005, 12, 10; 20:30 頃,Ohmiya

すばる星団のほぼ中央にあるアルシオーネの近傍には大小3個の星がかたまっています。大きい星がSAO 76192 で光度は8.1等級、小さい二つは上が8.2、下が8.3等級です。

Alcyone
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