1] Astro光学の10cm f10 反射

35年以上前に火星が大接近した時、生まれて初めて買った望遠鏡です。値段はたしか専用赤道儀付きで4万程度だったと記憶します。
長い間物置で寝ていたのですが、ある時ふと近くのアストロ光学さんの工場に持って行ったら、大歓迎でした。
ファインダーと接眼部を新品と交換してもらった夜、試しにオリオン大星雲を見た時には感激でした。見えて当たり前なのですが、矢張り何となくカセグレンより抜けが良いようなすっきりした感じを今でも覚えています。矢張り長焦点は安心して見ていられるなあ、と思いました
眼視専用なら、このスペックはなかなかのものですが、最近ではこのような仕様の物は少ないようで残念です。この写真を撮ったのを機会に、これからはもっとベランダ・デビューを増やそうと考えています。因みに、この架台はTA経緯台で、これにはVixenのエンコーダーが仕込んであります。
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2] Cerestron C8 EX 20cm f10 カセグレン(協栄) 
購入してから16年になりますが、稼働率は最大です。星像は特に良いとは思えませんが、とにかくこれで見えなければあきらめよう、と思わせるところが最大の長所(?)かなあ・・・。最近では、一眼レフの直接またはコリメート撮影に使っています。ピントシフトもほとんど気にならない程度です。

ピントと言えば、ピントノブにボール紙のリングを巻いてその目盛りを使って微調節できるようにしてあります(下左)。昔、店頭で C5 のピントノブにカウンターが付いている製品を見かけて、そのマネをしたのですが、実際問題となると、この目盛りを利用したことは殆んどありません。

もう一つの工夫(?)として、ファインダーの接眼部分を外して、ボール紙の筒を介して24.5 mm用の天頂プリズムをしっかりとねじ込み、対物鏡の光軸が狂わないように調節します。これで目の位置に合わせて回転可能なファインダーが出来上がりました(下右)。アイピースの交換は自由で、ピントはアイピースの抜き差しで間に合っています。

写真撮影の場合は、Pentax のIR-E 6mm (暗視野照明付き) を使用しています。役に立たない物を作る性癖のある私ですが、これは超お薦めの部類(?)です。

製作時の注意点としては、(1)ボール紙は予め水で濡らして正確な同心円の円筒状にする。ボール紙でも3枚程度重ねると、乾いて収縮した時には金属板のような仕上がりになります。(2)対物鏡筒の中で円筒(=接眼部)を回転させた時に視野が動くようではファインダーの役目をしませんので、結構精度が要求されます。取り分け、(3)直視型のファインダーでも良いじゃないか、とは絶対に考えないように自分に言い聞かせることが最大のポイントです!
3] Vixen の R200S とタカハシの MT13

焦点距離はどちらも800mmです。どうして2台あるのかは私にも良く判りません。案の定、口径の大きなR200Sの方が出番が多いです。
いつか、タカハシの125mm屈折(FL)を所有していた頃、MT13と木星の見え具合を比較したことがありますが、MT13もそれ程劣るとは思えないようでした。ただ、写真を写す時は、どうしても大口径のR200Sに手が出てしまうのも当然かも・・・。
実際、R200Sは多用途に使える良い望遠鏡だと思っています。ファーストライトでM33を撮影できたので好感度最高の機材です。
ただし、MTは専用の Reducer で F6.3 に変身するので、M33などには好適かも?
一般にニュートン反射はカセグレンより取り回しが良くありません。眼視の場合、星の位置で接眼部の向きも変わって仕舞うのがイヤなので、鏡筒バンドのネジを緩めて自由に鏡筒を回転させたい、と思い、一計を案じました。鏡筒にボール紙(厚さ1mm)を2枚巻き付けたところ、何んとバンドのネジを思い切り緩めても、ずるずると鏡筒がずれ落ちて来るのが防げます(左の写真参照)!それ以来、赤道儀上では、バンドのネジは極限まで緩めることにしています。

4]その他

● AstroPhysics 90mm, F 5 (f:=450mm)
これも知り合いの望遠鏡屋さんから譲って戴きましたが、あとで聞くと日本には輸入されていないもののようです。F値が小さくカメラレンズのような位置付けかも知れませんが、眼視でもコントラストが良く、焦点合わせ用の微動装置も気に入っています。

● FL102S (Vixen), 102mm, f=900mm

性能の良い軽い屈折望遠鏡で、実用性は抜群だと思います。鏡筒を数センチ切りつめて、松島の2インチ正立ミラーと組み合わせて眼視に愛用、という感じです。

● ボーグの76mm ED
好感度は抜群ですが、使用するチャンスに恵まれないと言う感じです。

● セレストロン C5, 125mm F10 カセグレン

素晴らしい望遠鏡です。若い方に「何か良い望遠鏡は?」と聞かれると真っ先に推奨しています。カメラ三脚に乗せても、しっかり存在感を示しますし、大口径ならではの実用性が捨てがたいです。クルマで旅行する場合には必ずトランクに入れますが、つい夕食後に酔っぱらってそのまま、と言うのはC5の責任ではありません。屈折望遠鏡で130mmクラスと言うと、ちょっと片手で、という訳にはいかず、それなら同じ口径のC5の方がゼッタイにお薦めと信じています。良い条件での天体を見た経験がぜんぜん無いせいかも・・・?です。

● 各種カメラ用交換レンズを望遠鏡として使用できます

フリップミラーが使えない反射望遠鏡などで一眼レフによる直接撮影を行う場合に、カメラを外してアイピースと交換して見たくなることはありませんか? そのためのアタッチメントを作って見ました。先ず、一眼レフの交換レンズのキャップ(1)に大きめの孔を刳り抜きます(2)。アイピースホルダーに適合した金属環をキャップの裏側にはめ込みます(3)。キャップをサンドイッチ式に挟んでアイピースホルダーをねじ込む(4)と完成です(5)。
これは上記の目的の他に、お手持ちの交換レンズに応用すると、即席の小型望遠鏡に変身します。下の写真は Canon EF 200mm F2.8 です。実益のほどは保証できませんが、交換レンズによるコリメート撮影も可能です(下右)。
このような器具はその後、ボーグからも発売されたようですが、プラスティックのレンズキャップに削孔する手間を厭わなければ簡単?に作製できます。まあ、お遊びという程度でしょうか・・・??
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望遠鏡
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